
保育士資格・幼稚園教諭の免許を得たのに、悪い現場に当たってしまい、もう同じ職種に復職する気がなくなってしまった。
こんな保育士はけっこう多いですよね。
でも、せっかくお金と時間を掛けて得た保育士の資格を活かさないのはもったいない!
この記事では、『保育所以外で保育士資格や幼稚園教諭の免許を活かせる就職先・転職先』を紹介します。
もし、今の保育園から転職したい、保育所以外にどのような就職先があるのか知りたいと考えているなら、ぜひ目を通してください。
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保育所以外に保育士の資格を活かせるところはあるの?
保育士資格や幼稚園教諭免許は、保育所保育士や幼稚園教諭以外にも活かし方が無数にあります。
現在はどの仕事にも、『専門性』『安全性』を求める傾向が強くなっています。
大切な我が子を預ける所、我が子に関わる所ならば尚更に、資格・免許の有無に保護者は敏感に反応します。
保護者からすれば、資格や免許は、持ってなければ不安を与えてしまうくらい重要なのです。
その為、子どもと関わる職場では、保育資格・免許を持つ人が優先的に採用され、優遇措置を受けられます。
保育士資格・幼稚園教諭免許を持っている人は、以下に紹介する職種に転職し、資格を活かした働き方を検討してみてみると良いでしょう。
【保育所以外】保育士資格・幼稚園教諭免許が活かせる職場一覧
児童養護施設
2歳~20歳までの、保護者の事情によって養育が困難な子ども達を預かる入所施設です。
大体2歳児は保育士資格を持つ人が割り当てられ、3歳~5歳は幼稚園教諭免許を持つ人に同様に割り当てられます。
子ども達の日常生活の補助、社会的なルールの指導、環境整備、専門家と連携した心のケア、保護者と子どもの関係づくりの援助等が仕事内容です。
資格があれば、施設に子どもを預けざるを得なかった保護者から『子どものスペシャリストだ』と信頼され、心を開いて貰えます。
知的障害児施設
保護者の養育が困難+療育手帳を持っている(※現在では知能指数70~75からが療育手帳の対象)子どもを預かる入所施設です。
最大で18歳までと定められていますが、成人施設の不足で20歳以上の利用者も少なくはありません。また、重複障害を持つ子どもを預かる動きも増えており、介護に近い形での援助を求められるので、介護知識も必要となります。
施設なので夜勤もあり、夜中の子ども達の急変(※特に精神疾患の子ども)にはすぐに対応しなければいけません。
肢体不自由児施設
上肢・下肢・背骨に機能的な障害を持続的に持っている子ども達が集まる入所施設です。
保育士は主に生活補助を行い、保護者との連携・育児指導、行事の主催、設定保育を行っています。
多くの施設が病院に併設されており、少しのミスや怪我が命に関わる子どもばかりなので、やり甲斐は勿論ですが緊張感のある仕事です。
知的障害児施設同様に、20歳を超えても特別措置で入所している利用者もいるので、大人への対応も学べます。
関連記事:施設保育士の求人探しや仕事内容の違い、給料、役割について
助産施設
助産施設とは、生活保護を受けていたり、経済的に普通に子どもを産む事が難しい人達を援助する所です。
保育士はそこで、出産を終えた保護者の代わりに子ども達の世話をしたり、子育ての相談・指導を行う事、診察を受けている間の他の兄弟の把握を行います。
施設によっては夜勤も発生するので手当が付き、給与が良い事や新生児と触れ合える貴重な職場なので人気があります。
乳児院
0歳~2歳児までの、児童養護施設同様に保護者が養育困難である子どもを預かる入所施設です。
主に生活援助、そして保護者と子どもの関係づくり、保護者への指導が仕事内容です。
乳児が好きで保育士になったのに、乳児クラスに配属して貰えずに転職して来る保育士も多いです。
確かに可愛い時期の子ども達と沢山触れ合えて、生活の援助を行う中で信頼関係も築けてやり甲斐のある仕事ですが、一緒に働く他の専門職の職員と衝突する事も多い仕事です。
関連記事:乳児院や助産施設の保育士の求人の探し方や給料について
学童
就学した子どもを学校が終わってから預かる施設です。
午前中は書類整備、おやつの準備、環境整備などを行い、子ども達が帰って来てからは学校での様子のチェック、宿題の見守り・指導、遊びの見守りと把握が仕事です。
一見誰でも務まりそうなイメージはありますが、子どもに寄り添った声掛けや発達に応じた接し方、何らかの障害の疑いがある場合は様子を見て保護者へと診察の打診を行い早期発見に努めるなど、専門性が求められます。
児童館
子ども達の健全な育成と自立を目標に、保育士は児童厚生員として一人ひとりの子ども達の発達を見極めて必要な支援・指導を行い、保護者にもアドバイスを行います。
また、児童館に来る子ども達に集団遊びを教え、遊びを通じての集団行動や集団での自分の役割を伝えて社会に溶け込める様に支援します。
小児科病棟、小児科
『病棟保育士』『医療保育士』と呼ばれるこの仕事は、子ども達にコミュニケーションを取るきっかけを与えたり、病気で蝕まれた心や身体をケアするのが大きな役割です。
子どもだけではなく、子どもを心配する保護者の気持ちを受け止め、ケアを行います。
病室の環境整備も仕事の一環で、感染症予防や消毒なども任される場合があります。
医療知識も多少は必要となるので、働きながら身に付ける人が多いです。
関連記事:医療保育士の求人の探し方や給料について
シェルター(母子生活支援施設)
生活が困難な母子に加えて、配偶者からの精神的・肉体的な暴力によってDVを受けた母子を保護する施設です。
場所は紹介制の為明かされておらず、中で働くにしても徹底的な守秘義務が付いて回ります。
子どもの世話、母親のケアが主な仕事ですが、稀に電話番号を突き止めたり、施設の場所を突き止めた配偶者が飛び込んで来る事もあるのでその対応もあります。
常に母親が子どもと一緒にいられる施設ですが、職業訓練に行く母親に代わって子どもを預かる事もしています。
病児保育
世間的に浸透しておらず、ドラマになった事がきっかけで日の目を見た仕事です。
名前通り、病気~回復期の子ども達を専門として預かります。
施設形態でやっている所もあれば、医師・看護師と組んで相手の自宅へ赴き保育を行う事もあります。
毎回変わる現場と子ども、そして病状に対応しながらの保育が求められますし、多少の医療知識も勉強していかなければいけません。
自分自身も感染症を貰わない様に体調管理も大変です。
ベビーシッター
子どもとゆっくり向き合いたい、少人数制で働きたい人におすすめです。
ベビーシッターは相手の家へと赴き、子ども達に欠けた保育を施す仕事です。
子ども達の慣れ親しんだ環境である為に、保育園の様に激しく泣く事もありません。
しかし、設定保育などは家を汚さない様にしなければいけないので、思った様にやりたい事が出来ません。
園外保育も保護者の許可がなければ基本的には行わないので、子どもと向き合える反面、やれる事が制限されて窮屈に感じます。
子供服販売(子供服専門アパレル)
実際に保育士資格を得て就職した人はいます。
珍しい進路ではありますが、子ども達の発達に合わせた動きについていける服の提案、保育所でどんな服装が適しているのかのアドバイス、保護者が買い物に集中している時に子どもの相手をする事で重宝されています。
保育所で働いていたからこそ、子ども達がどんな時にどんな服装をしていたか、日中を知らない保護者に伝える事が出来ます。
保育士から介護や看護に転職する人も多い
保育士として働く中で、別の職種の人と知り合い、その結果別の資格を取る為に学校に通い直す人も珍しくありません。
特に多いのが『介護・看護関係』です。
介護は肢体不自由児施設や重度心身障害児施設、そして自分の親や家族の介護をきっかけに興味を持つ人が多いです。
介護は保育業務と違って「大人と対する仕事」です。
なので、言葉が通じずに言葉以外のコミュニケーション能力が求められる乳児保育が難しいと感じる人には適職です。
看護師も、准看護師は2年あれば資格を得る事ができるので、働く幅も増えるので人気があります。
介護士に関しては、費用は多く見積もっても30万~40万あれば国家資格である介護福祉士の試験受験資格を得る事が出来ますし、看護学校も安い所では100万円を切る学費や、卒業後に系列の病院で働く事で学費を免除して貰えます。
保育所以外の選択肢を知り、本当に働きたい仕事を探してみては?
保育士として保育所で働き続け、それ以外の職を知らない人にとっては、いくら資格が活かせる職場があると分かっても、『本当に自分に務まるのか』と不安に思うでしょう。
しかし、保育の現場で身に付けた知識や、その資格を得るまでに長くかかった勉強時間・実習時間は大きな武器です。
必ずどの職場でもその武器は活かせますし、重宝されます。
心配せずに、自分に合った働き方・働き場所を探して、資格の活かせる職場に挑戦してください。
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