保育士を3年、5年、10年長く続けていると、意識するのは『昇進』です。
「現場で働ければわたしはそれで満足」
と、昇進するのを嫌がる保育士もいますが、主任になれば「主任手当」や他にも様々な業務上での利点があります。
長く保育士を続けているのなら、その恩恵を受けるためにも、経験を活かして主任保育士へと昇進していくする事がおすすめです。
この記事では、主任保育士の現場での役割や、普通の保育士との仕事の違い、お給料事情、転職・求人探しなどについてまとめています。
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保育園で主任を任される保育士の役割とは?
主任保育士は、園によって違いはありますが、基本的にクラスを受け持つ事はありません。
全てのクラスを平等に見たり、手薄になる時間帯のみそのクラスに入るのが、主任保育士の一般的な仕事になります。
それを基本として、以下の仕事を行っています。
・事務作業(※監査関連の書類確認や研修の感想添削・指導など)
・シフト組み
・園長・副園長との園の方針についての会議
・行事の企画・運営の中心
・トラブル時の保護者対応
仕事内容から見て分かる通り、基本的には働く保育士を取りまとめ、園の中心となって動く役割を果たすのが主任保育士の仕事内容であり、役割になります。
上記だけではなく、業務外でも保育士の悩みやいざこざの仲裁、辞職を考える保育士を引き留め、逆に園長達へと説明しスムーズな退職を行える様にとサポートしたりもします。
園の中心的存在になるので、『忙しくて主任保育士は結婚できないんじゃ…』と不安になる保育士もいますが、その辺は心配要りません。
実際に主任保育士を務めながら子育てをしているママさん保育士もいますし、保育所によっては育児を行っている保育士を優先的に時短勤務にしてくれるので、そういった制度を利用すれば子どもの手のかかる時期も、主任保育士を辞めずに家庭と両立させる事が可能です。
主任保育士の仕事内容は他の保育士と何が違うの?
仕事内容で大きく違うのは、
・クラス担任として一つのクラスを担当しない
・保育士の指導や園全体の相談窓口になっている
の2点です。
また、園長と現場の保育士達のすり合わせも行うのも主任の仕事です。
現場を知らない園長は無理難題を保育士に押し付け、保育士達が反発を起す事もあります。
そんな時は、園のとりまとめでもある園長の指示に従う様に保育士たちを説得し、全員にお願いしなければならないこともあります。
嫌な役目も買って出ないといけないケースもあるので、現場の保育士達からは疎まれたり、敵認定されてしまう事も少なくないのが、少し辛いところですね。
主任保育士の給料・手当はどのくらい?
主任手当は、どこの園でも大体『2万~5万』がオーソドックスです。
5万円の手当が出る保育所になると、大規模な姉妹園を持つグループ運営の保育所が多く、転勤などの別の心配も出てきますが、低くても『毎月給与+2万円の手当』はありがたいですよね。
保育士の給与平均はおよそ『18万円』
主任保育士になるまでは、大体8年~12年の勤続年数が求められますが、昇給も込みで『25万~30万前後』が主任保育士の貰える金額です。
年収は高い人で『500万』を超える主任保育士もいますが、認可保育所でも小さな規模の園であったり、無認可になると300万円前後にがたっと落ちてしまいます。
主任保育士はどういう時に転職を考えるのか?
主任という立場の保育士が転職を考えるケースは様々ですが、自分の人生を見つめなおした際に「結婚・出産をしたい」と退職・転職を考える保育士は多いです。
今までは忙しくて結婚のけの字も考えてこなかったけど、30代独身という言葉は女性にとってはかなり重い言葉でもあります。
周りは次々と結婚ラッシュで、インスタやLINEには子どもの写真が多数挙げられている。
こんな環境に置かれれば、自然ともっと気楽に働ける職場に転職したい、仕事をセーブしたいと考える主任も少なくないのです。
また、他にも家族の介護が必要となり、「親のそばに居てあげたいから」と働きやすい保育園に転職を考える主任保育士も少なくありません。
今の園では『主任』という立場だったのに、急に主任の座を手放して転職するのはもったいないと感じてしまうかもしれませんが、主任保育士として働いた経歴は立派な武器になります。
管理経験者を募集している園は多く、特に新設園での需要は高いです。
一から園の立ち上げに携わり、今までの経験と実力を発揮できるのは、新たなやり甲斐に繋がります。
主任保育士の求人の効率的な探し方は?
主任募集の保育士求人を探すなら、ハローワークなどではなく、保育士専門の求人媒体である『保育士求人サイト』の利用がおすすめです。
保育士専門の求人情報を扱っている求人サイトを利用すれば、担当者を付けてもらえ、面接の日取りや園見学の日取り、園側への条件交渉、面接時の付き添いや園側へのアピールなど、あなたが転職できるまで全てサポートしてくれます。
また、「募集殺到を避ける」「現在働いている保育士に待遇の差を知られない」ために、『非公開求人』として募集を出している保育所も紹介してもらえるようになります。
特に主任保育士の求人は非公開求人の中に多数あるので、登録しておかない理由が見つかりません。
人間関係や、園の運営状況まで細かくチェックしてくれるので、『園長と合わなかった』や『保育士達の派閥や対立に疲れた』という人でも安心して転職できるでしょう。
・保育士バンク
普通の保育所の保育士求人はもちろん、人気のある企業保育士や商業施設の託児所などの募集も取り扱っています。
賞与なども最高で『4.2ヶ月』など、普通の保育所のほぼ二倍の条件を出してくれる求人も沢山あるのが保育士バンクの魅力です。
月収も保育士平均を上回る20万円超えの求人が出そろっていますし、保育士を専門に扱う転職支援サービスにしては珍しく「就職・転職フェア」を主催しています。
主任保育士の求人はもちろん、保育士の仕事探しなら保育士バンクだけは絶対に外せません。
・保育ひろば
保育ひろばは、1万件以上の求人情報を全国規模で持っている心強い転職サイトで、『最短で2週間での転職活動が可能』となっています。
「主任保育士を辞めたくない…でも今の園でこれ以上働く事は無理だ」という人にとっては、質とスピードに拘った保育ひろばは適しています。
また、保育ひろばは最長20:30~21:00まで必要に応じて対応してくれるので、仕事が終わってからじっくりと転職活動に集中する事が出来ます。
こだわりの条件で検索する事も可能で、『主任・園長求人』と条件を付け探す事ができるので、こちらもあわせて登録を検討してください。
主任という立場だからと転職を躊躇しないで。一歩踏み出す気持ちを大切に
上りつめた地位や、慣れた環境を手放して他の園へと移るのは『もったいない』と感じてしまう人が多いと思います。
主任という立場にある人なら尚更のことでしょう。
ですが、転職を躊躇して我慢を重ねてストレスだらけの職場で仕事をすることほど意味はありません。
『私はこんな主任になって、現場の辛さを理解し改善していこう』と志していても、人間関係の悪化や保護者とのトラブルで心を病んでしまう人も実際に多いからです。
一番大切なのは、自分が伸び伸びと働ける環境を得る事です。それがあなたの人生に幸せをもたらします。
主任になるまでに培った保育技術や、主任へと昇進した事は大きな武器となるので、転職を不安に思う必要はありません。
この機会に思い切って自分の理想の環境へと転職を検討してみてもいいんじゃないでしょうか。