苛酷な勤務体制や労働時間で社会問題となっているブラック企業ですが、保育園にも同様の問題を抱える施設があります。
そもそも、保育園という職場は仕事量も多く、持ち帰りや残業が多いことで知られていますが、どの保育園がブラックなのか?判断し辛いのが現状です。
そこで、転職を考える保育士さんに知っておいてほしい、ブラック保育園の見極め方や自分に合った職場探しの方法について紹介させていただきます。
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ブラック保育園の特徴は?
ブラック保育園とは、職員に対して劣悪な環境下での仕事を強いて働かせ、労働基準法に抵触、もしくはその可能性のある、極めて「グレーゾーン」に近い保育園を指します。
このような悪質な待遇の保育園では、労働環境が改善されることなく長年放置されている場合も多く、就職や転職を勧められませんね。
最近では給料が安すぎるからもっと保育士の待遇を改善してほしいと訴える方も増えています。
こんなところ特徴がある保育園は危険ですという見極めのポイントについていくつかご紹介します。
・時間外労働が多い
保育園に残業があるのは当たり前ですが、ブラック保育園で行われている残業は、全てサービス残業というタダ働きが多く、月の残業時間が100時間超えなんて園も珍しくありません。
タイムカード制のブラック保育園では、園長から「タイムカードを押してから残るように!」と指示が出る場合もあるくらいです。
私立保育園では、予算の関係で残業代まで賄えないという園も多いと耳にしますが、ほとんどの園では仕事が時間内に終わるように配慮したり、人員の配置や経費の見直しなどを行い、しっかりとした勤務体制を作るよう努力されています。
が、、、ブラック企業さながらの保育園では、苦情さえ言えない空気があるので、改善を訴えることすらできないのが現状です。
・職員の教育が行き届いていない
ブラックな保育園では、仕事の辛さや人間関係など、様々な要因ですぐに職員が入れ替わる傾向にあります。
そんな状況が続けば、中堅の保育士の数が少なくなり、保育士を教育していくこと自体が非常に難しくなります。
例えば、子どもへの対応が悪く、過剰にしかりつけたり、泣いているのに放置したりと「これは虐待?」と疑いたくなる施設も中にはあります。
保育士同士の人間関係が悪く、常にいじめや嫌がらせが横行している場合もあるので、先生同士の関係性や職員の教育が行き届いているかはしっかり見極める必要があります。
・有給や病欠が取れない
保育園で働く際に、気になるのが有給取得率などの待遇面だと思いますが、ブラック保育園では有給が取らせてもらえない園も少なくありません。
ある園では、有給をお願いすると露骨に嫌そうな顔をされ、「自分のいない間のシフトは何とかしなさい!」と出来もしないことを求められたり、風邪をひいて電話を掛けると、「風邪なんか病気のうちに入らないからすぐに出勤しなさい!」と怒られる経験をした職員までいました。
こんな状態ではどんなに保育士という仕事が好きでも続けられないですよね…。
・環境整備や衛生管理が出来ていない
予算の関係で遊具やおもちゃなどの設備が少なく、備品がしっかり用意されていない園も沢山あります。
中には、保育で使用する備品を職員が個人で用意する場合もあり、とても困るといった話も結構出てきます。
給食の配膳方法や保育室の掃除、おもちゃの除菌などを怠り、衛生的に良くない環境での保育が当たり前になっている園もあるので、就職・転職する前には必ず施設見学をして、掃除が行き届いているか?綺麗な保育園か?をチェックしておきましょう。
どうしたらブラック企業さながらの保育園を転職前に見極められる?
ブラック保育園は、ブラック企業さながらの運営を行い、働くには辛すぎる環境にありますが、なぜ成り立っているのかというと、「こんな職場でも保育士として働きたい!」と我慢して働く職員がいるから。
みんな同じような環境だからちょっとくらい待遇が悪くても「そんなの当たり前でしょ」と言わんばかりに、感覚が麻痺しています。
でも、できることなら、なるべく条件の良い保育園で働きたいですよね。
どうしたらブラック保育園を避けて転職することが出来るのでしようか?
転職先を探す時は、ハローワークが一般的ですが、悪質な待遇の保育園を選ばないためには、転職コンサルタントが在籍している求人サイトに登録するか、施設見学や口コミを通して自分の目で見極めるという方法が一番適しています。
保育専門の求人サイトなら、保育園の事情に詳しいコンサルタントに直接内情を聞けるので、自分が求める保育園を見つけやすくなります。
また、直接自分が見学して雰囲気を確認するだけで、求人票だけでは見えなかった部分もハッキリ見えてくるので、後悔しないためにも万全の策を取るようにしましょう。
ブラック企業なんかでは働いてしまったら、散々働かされて使い捨てされるだけですからね。
「きつい環境でもわたしは大丈夫」というなら話は別ですが、保育士として長く働きたいと考えているなら、少しでもあなたの生活や将来の事を真剣に考えてくれる園を探すようにしてくださいね。