保育士の仕事はきつい、辛いことが多く、辞めたくなることがあります。
辞めたくなる時期は通年というよりも、ある時期やタイミングで考えるということもあるでしょう。
保育士や幼稚園教諭の仕事を、どのような時に辞めたくなるのか、また辞めるとしたらどの時期がベストかご紹介していきます。
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保育士の転職時期を考えるうえで大切なこと
年度縛りのきつい保育士の仕事なので、できれば『年度末』に辞めるのがベストです。
しかし、「園の雰囲気がどうしても自分に合わない」「仕事がつらくて体調を崩している」など、どうしても年度途中で辞めたいもあるでしょう。
年度途中で保育園を辞める場合には、運動会や発表会などの大きな行事の前は避けるようにしましょう。
大きな行事の前は、準備や役割分担で繁忙です。
その時期に退職したいことを伝えると、他の保育士に迷惑が掛かるだけでなく、現場の士気に関わってくる場合があります。
関連記事:保育士が年度途中で退職するのは大丈夫?円満退職する方法や気になる転職への影響
保育士の求人が多くなる時期に転職する
3月~4月:年度の区切りで最も退職者が多い時期
退職することが考えられる人の辞任補充をするのが3月~4月で、定年退職者や非常勤保育士などの雇用期間満了時が年度末である3月は最も退職者が多く、求人もけた違いに多いです。
他にも自分のライフプランなどに合わせて計画的に退職する場合は、年度末に辞めるために、早めに退職の意思を伝えているので、この時期には求人が多いのです。
7月:働き始めた職場が自分と合わないと思う人の転職が増える時期
新しい職場で働き始めて、2か月~3か月と経過すると、少し余裕が出てきます。
その時に、「自分と職場の雰囲気が合わない」「そもそも保育士の仕事自体が向いていない」と感じ始めるのがこの6月~7月ごろです。
この時期は5月のゴールデンウィークを過ぎ、5月病になってしまったり、季節の変わり目も重なりストレスで体調を崩してしまったりして、退職者が多いのです。
急な退職者が出た場合、保育園で必要な人員補充をするために、7月には求人が増えるのです。
9月~10月:1学期が終わり、1年の内で区切りがつけやすい時期
家庭の事情や体調不良などを理由に年度途中で辞める場合、区切りの良い学期の終わりに辞める保育士は多いです。
夏休み中は保育園に通う子どもの数も減る場合もあるので、退職者が出た場合には、9月の新学期に合わせて保育園では人員補填を考えます。
また、区切りの良い12月の年末に辞めるという人もいます。
12月で辞めることを早めに保育園側が把握している場合、引継ぎの期間やすぐに良い人材が見つからないことも考慮して、早めに求人を出すことがあります。
12月:次年度は新たな職場で仕事をしたいと計画的にやめる人が多い時期
2学期は運動会や発表会などの大きな行事が目白押しです。
その行事を終えることで、年末を迎えるので、年度の途中で辞めたい人にはある程度の区切りになる場合もあります。
また来年度の進退について、人事権を持つ園長との面談があるのも11月~12月ごろです。
来年度は新たな職場で働きたいと考えている人は、この時期から求人が増えてくることも念頭に置き就職活動をするとよいでしょう。
保育士の経験年数別で考える転職のタイミング
新人保育士の転職:保育士という仕事自体が向いていなかった
社会人1年目は、どのような仕事に就いても大変なことが多いです。
保育士の仕事は子どもの命を預かる仕事です。
そのため責任感を持って仕事をすることや、上司や同僚との人間関係などが、学生時代と違うことで精神的に辛くなることもあります。
また、憧れていた保育士の職に就いてみたけれど、思っていた以上に仕事が大変だったために、他の仕事に就きたいと思ってしまうこともあるでしょう。
1年目は保育や保育以外の業務、行事の流れなどわからないことが多く、自分に自信がなくなってしまうこともよくあります。
『保育士の仕事は向いていないのでは?』と考えてしまい、新人保育士が転職するケースには多いです。
保育士3年目の転職:ある程度仕事に慣れた飽和時期だから他も見てみたい
同じ保育園で3年間働くと1年間の行事の流れや、保育、保育以外の業務にも慣れてくる時期です。
仕事が分かって楽にこなせるようになってくると、「本当にこの職場だけでよいのか」と考え、「条件の良い他の保育園で働いてみたい」「他の仕事も経験してみたい」と思う時期でもあります。
3年間同じ保育園で働いているからこそ生まれる、気持ちの揺らぎがあります。
自分のキャリアアップを考え始める時期でもあるため、この時期に転職したいと思う人もいます。
保育士5年目の転職:責任が重くなるうえ、中間管理職的な立場がつらい
5年間保育士として働くと、どの保育園でも中堅保育士として扱われるようになります。
保育士としての仕事に余裕が生まれ、経験からくる自信もある反面、全体的な仕事や後輩の指導にも携わる時期でもあるのです。
自分の仕事に集中しているだけで良かった時期ではなくなることから、責任の重さがネックになってくることもあります。
「保育士として働きたいけれど、責任が重くなる」「業務が増えることがつらい」場合には、転職を考えるケースもあるでしょう。
保育士7年目の転職:ライフワークバランスを考えると退職もアリかも
保育士をしていると、可愛い盛りの子どもたちと一緒に生活することから、「いつか自分の子どもがほしい」と具体的に考え始めるのが、20代後半から30代の保育士には多いのではないでしょうか。
実際に結婚をして子どもを産むことを考えると、家庭と保育士の仕事の両立が難しいと考えるケースもあるでしょう。
家庭を持ちながらフルタイムで保育士を続けるのは、体力と気力が持たないと考える人や妊娠した場合に辞める人が多くなるのもこの時期です。
また、他に挑戦したいことがあるなど、将来的な自分のライフワークバランスについて、具体的なプランを考えている人が、保育園を辞めることを現実的に考えるのもこの時期といえるでしょう。
退職しづらい時期は?
運動会前や発表会前など、人手がとにかく足りず、残業も増える時期は辞めにくいと言わざるを得ません。
この時期に辞めることは、他の先生に迷惑が掛かるだけでなく、担当している子どもも演目の練習がスムーズに行えなくなるので、退職をするのは避けた方がよいでしょう。
また、繁忙期に辞めるということを周囲が知ると、他の保育士の士気が下がり、保育園自体の雰囲気が悪くなり、チームワークが乱れることが懸念されます。
辞めたいと思っていても、年度途中の特に大きな行事などの繁忙期は避けるべきです。
保育士の転職時期は何月がベストなのか?
保育士の転職時期は3月がベストです。
保育士の仕事は年度の縛りがきつく、すべての行事や人事も年度で決められています。
そのため年度途中で辞めるためには、周囲が納得する理由が必要となる場合もありますし、周囲の保育士の迷惑にならないようにタイミングを考えていかなくてはなりません。
3月であれば、クラスや担当児の進級時期とも重なり、担当やクラス担任が変わる時期ですので、子どもたちへの影響が最小限になり、辞めやすい時期といえるでしょう。
年度末の書類などがすべて仕上がり、引継ぎもしやすいのが3月です。
保育士を辞める場合には、タイミングと自分の転職活動が上手く進められる時期を考えて退職することが大切です。
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