保育士を始めた新人の頃は、何もかもが新鮮で「子ども達のために何が出来るのか?」といつも考えて行動していましたが、ある程度年数を重ねた中堅クラスになってくる、とマンネリした保育になっていませんか?
私の場合は、新人の頃は毎日が新鮮で、失敗しながらも精一杯頑張って子どもたちや保護者の方と接してきましたが、新人というポジションから卒業し、中堅になった頃からは、どこか先生を演じているような感覚を持って保育をしていたように感じます。
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中堅保育士の難しさ
初めて担任を持った時は「この月齢ならこんなことさせたい!!」と希望や夢もありましたが、実際に保育をしてみると、遊びにはある程度の成約があって自由に保育する事は難しいし、各園によって方針が決まっているので、「出来ることと出来ない事の線引き」がされ、自分が理想とするような保育が出来ないのが現状でした。
その現実を知った時、本当に保育士として働いていて良いのか疑問に思うようになってきたのです。
また、最近では保護者対応も難しく、難しい要望やクレームを受ける件数も多くなっています。
保育園としては評判を落とすことは絶対に出来ませんし、どんな要望でも出来る限り受け入れ、どんなクレームでも穏便に済ませる事を強く求められますが、保育士としてはしっかり伝えたいという気持ちもあるので毎日が葛藤の繰り返しでした。
そんな状態が続いて行くと、自分の正義が貫けない事が多くなり、当たり障りのない先生を演じるようになっていたのです。
中堅保育士というポジションはとても難しく、新人の育成からベテランの先生達の橋渡し役までオールマイティーにこなさなければなりません。
また、新人の頃に比べて仕事を任される量も多くなるので、弱音を吐いて休んでいる暇もないのも事実です。
ただ、辛い事ばかりではない
そんな時、ふと後ろを振り返ってみると、自分が保育士として楽しめていないと自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。
私も楽しめていない現実に、退職まで考え、辛い日々を送っていましたが、ある時保護者の一人から「先生が担任で本当に良かった!ありがとうございます!感謝しています。」と言われて、涙が出るくらい嬉しかったのを覚えています。
「こんな私でも必要としてくれる人がいる」と思うと「期待に応えたい!」と言う気持ちが湧いてくるのを感じました。
それからは「私も少しずつ成長して行かなくちゃ!」と気持ちを奮い立たして、今まで保育士を続けてくることができました。
保育士としてのあり方に悩んでいる方に
もし私のように悩んでいる人がいるなら、自分を必要としてくれている子ども達や保護者の方を思い出して下さい。
辛いことや苦しい事も多い仕事ですが、やり遂げた時の達成感はどんな仕事にも替え難いと私は思っています。
仮面を被らなければいけないような時もあると思いますが、少しずつ自分らしい保育を見つけて楽しめるようになると良いですね。