
手遊びは言葉をまだ話していない子ども達とのコミュニケーション。
手遊びを通じた遊びは、保育士と保育園児や幼稚園児との信頼関係を築く上で大きな効果を発揮してくれます。
『自分を見てくれている』『先生が笑ってくれている』
と、子ども達は感じ、言葉が話せない0歳~1歳でも、先生と目線を合わせることで、安心感や愛情を感じ取ることができるのです。
また、手遊びでは歌を歌う事で子ども達に自然と音感が身に付き、手足を揺らしたり歌に合わせて手足を動かす事でリズム感を養うことにも繋がります。
この記事では、手遊びが子どもたちに与える効果・メリットについてや、0歳から5歳までの各月齢に合った手遊びについて紹介しているので、どんな手遊びが子どもたちからのうけがいいのか?の参考になったら幸いです。
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手遊びは子どもの心と体にどのような効果・メリットがあるのか?
・手先が鍛えられて器用になる
手遊びでは指先をよく使います。
細かな動きも歌によっては必要となり、子ども達は手遊びを楽しむ過程で無意識に指先を鍛えています。
指先の不器用さで悩んでいる保護者も多いので、手遊びを家でも取り入れる様に勧めてください。
手遊びは手先が器用になるメリットや脳の活性化に繋がります。
・言葉を覚えるきっかけになる
手遊びをやったことがあるならお分かりだと思いますが、手遊びには様々な動物の名前や物の名前が出てきます。
子ども達は手遊びを繰り返して、歌を口ずさむ内に段々と物の名前や動物の名前を憶えていきます。
『これは〇だよ』と教えるよりも、こっちの方が頭に残りやすく、子ども達の興味も惹くのでオススメです。
・想像力豊かな子どもになる
感受性は年齢が低い内から磨いておくのが好ましいです。
子ども達は段々と手遊びの内容に注目する様になり、歌の内容を想像する様になります。
その過程で想像力が鍛えられ、想像力豊かな子どもへと成長していきます。
保育士が教える人気の『手遊び』|年齢別におすすめを紹介
では、ここからは0歳児から5歳児まで、各月齢に合った内容の手遊びを紹介していきます。
保育所では月齢が上がりクラスが上になるにつれ、保育士の数が減って子ども達の数が増えていきます。
乳児クラスでは、目を見つめて一人ひとりに向き合う手遊びを行う事も多いですが、月齢が上がると保育士が多数の子ども達に対して手遊びを見本にして行います。
それを真似し、楽しめる様に大勢で手遊びを行う事にも徐々に慣らしておかないと子ども達は戸惑ってしまいます。
そういった子ども達のステップアップにも配慮しながら見ていきましょう。
0歳児が喜ぶおすすめの手遊び
『キャベツのおやまに』
子どもを抱っこしながら楽しむ手遊びです。
抱っこした子どもの腕の上を指で歩き回る事で、子ども達はくすぐったくなって喜びますし、皮膚の感覚が鍛えられます。
強弱をつけると子ども達の飽き防止にもなります。
『りんごころころ』
この歌は食べ物を食べる際の音を楽しむ歌です。
まだ離乳食を食べ始めていない時期でも、音の面白さを知るきっかけにもなりますし、子ども達も大人が歌う音に笑ってくれます。
1歳児が喜ぶおすすめの手遊び
『ごんべさんのあかちゃん』
立って遊ぶ事も出来る手遊びです。
手や顔を主に使いますが、歌に合わせて全身を揺らしてリズム感の強化にも繋がります。
赤ちゃんの接し方を知るきっかけにもなるのでオススメです。
『なっとう』
好き嫌いをなくすのにもってこいの手遊びです。
納豆が苦手な子ども達に食事前にこの手遊びを行って、食事中も歌を思い出す様に声かけをすると不思議と子ども達はリズムに乗って食が進みます。
無理に『食べなさい』と言うよりも、子ども達も楽しみながら克服が出来ます。
2歳児が喜ぶおすすめの手遊び
『さかながはねて』
3番まであるので長く感じますが、段々と記憶力も良くなり集中力も長くなる、伸び盛りな2歳児にオススメの手遊びです。
跳ぶ所もあるので、全身を使って発散が出来ますし、給食で苦手な魚が出た際にもこの歌を口ずさんで食べられた子もいます。
『肉まん あんまん』
冬などおやつに肉まんやあんまんが出る時期にオススメの手遊びです。
手先だけではなく、太腿なども使い全身を動かせる歌でもあります。
また、豚の際に指で鼻を潰す所では盛り上がり、豚がどんな生き物なのか知るきっかけにもなります。
3歳児が喜ぶおすすめの手遊び
『キャベツのなかから』
指の名前を覚える事、指の細かな動作を身に付けるのに持って来いな手遊びです。
2歳~3歳児は指がもつれやすく、コップを倒したりお皿をひっくり返したり物を落としたりしやすい時期でもあります。
指の体操を楽しみながら出来ますし、子ども達もにょきにょきという独特の擬音で喜びます。
『コロコロたまご』
卵からひよこが生まれてくるのを知っている子どもは減っています。
どうやって生物が生まれてくるのか、成長していくのかを知る為の手遊びです。
子ども達も動物の鳴き声を真似するのが好きなので、盛り上がります。
4歳児にウケがいい人気の手遊び
『コンパクト』
オシャレを表現した、動作が多く面白い手遊びです。
全身を使うので子ども達もストレス発散になりますし、最後の『うっふん』では子ども達は大笑いします。
お化粧遊びなどをコーナー遊びに取り入れてから行うと、子ども達の遊びの幅を広げる事にも繋がります。
『おべんとうバス』
長くて指を歌に合わせて変えなければいけないので大変で難しいですが、4歳には丁度良く子ども達もどんどんついてくる事が出来ます。
遠足や行事でお弁当を保護者と作る際にも、何を入れたら良いかなどの参考にもなります。
5歳児にウケがいい人気の手遊び
『パン屋に5つのメロンパン』
ちょっと長めの歌です。月齢が高い子ども達に楽しめる手遊びになっています。
歌いながら指を減らしていくので、計算の練習にもなります。
簡単な計算が出来、自分で何個まで歌ったか記憶しなければいけないので難しいですが、子ども達は『全部できた!』と歌えた際には大きな達成感を味わいます。
『大きくなったら』
就学を前にして、将来の夢などを聞かれる事が増えます。
卒園式で将来の夢を発表する園もあるので、自分がどんな仕事をしたいか考えるきっかけになる歌を使って子ども達に意識させましょう。
全年齢に人気の手遊びは?
全年齢に人気なのは、この『カレーライスのうた』です。
この歌を歌う事で、調理の過程を知る事が出来ますから月齢の高い子ども達はお手伝いにも興味を持ち始めます。
月齢が低い子ども達も、動作が大きいので体全体を使って楽しめますし、調理に興味を持つきっかけにもなるのでオススメです。