
近年、様々な地域で増えてきている「認定こども園」
興味を持って就職を考えている人も多いのではないでしょうか?
でも周りに働いている人もいないし、実際のところどうなんどろう・・
そう悩んでいる方のために、認定こども園で働くデメリットとメリットを紹介します。
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認定こども園とは
認定こども園とは、少子化が進み家庭や地域を取り巻く環境の変化に伴い、「認定こども園法」と呼ばれる「就学前の子どもに関する教育、保育の総合的な提供の推進に関する法律」にのっとり、多様化する保護者や地域のニーズに応えるために創設されたものです。
具体的に言うと、就学前の子どもたちが、幼児教育・保育の両方を受けることができ、保護者の就業に関わらず入ることができるのが認定こども園です。
保育園不足と、幼稚園の定員割れ、どちらも解消できると期待されており、保育園側からは、親が働いている間、教育を受けさせることができ、幼稚園側からは、乳児と関わる機会を設けられたり、夏休みも通うことができます。
保育士が認定こども園で働くデメリット
今まで保育園で勤務をしていた保育士にとって、認定こども園という環境の違う施設で働くということは少なからずデメリットがあります。
特に環境の変化に弱かったり、曲げられない強い保育観がある人にはデメリットが多く感じられると思います。
1.行事が多い
幼稚園といえば行事が盛んです。
特にお遊戯会や作品展、季節ごとの製作物や遠足などは準備も含めてハードなのは想像がつくと思います。
また、単純に行事が増えるだけでなく、規模も大きくなり、保育士の負担が増えてしまいますし、保護者が関わる行事も多く、就業している保護者と、そうでない保護者の温度差どうしても出てしまい、そこを上手く調整する必要が出てきます。
2.幼稚園教諭と意見のズレが生じる
認定こども園では、もともと幼稚園に勤めていた幼稚園教諭とも一緒に働くこととなります。
幼稚園と保育園、同じ子どもと関わる仕事ですが、行事の進め方や、遊びの展開方法、もちろん指導案などの書類の書き方まで、ありとあらゆる事が異なる場合が多いのです。
また、どうしても「やっぱり幼稚園教諭だから・・」「あれは保育園のやり方」などと、先入観や色眼鏡で見てしまいがちになり、人間関係がギクシャクしてしまうのです。
3.幼稚園教諭の免許状が必要
これは当然のことですが、保育園の要素と幼稚園の要素、両者を併せ持つ認定こども園で働くには、保育士免許と幼稚園教諭免許上の二つが必要となります。
「認定こども園で働きたい!」とは思っていても、どちらかが欠けていては働けず、免許状の取得には時間も労力もかかり、非常にデメリットと言えます。
しかし、2014年から5年間に限り、実務経験が3年以上あり、どちらか片方の資格のみ持っていると、もう片方の取得のための学費などの費用の補助がでる幼保特例制度というものがあるので、この機会に活用すると良いでしょう。
保育士が認定こども園で働くメリット
ここまではデメリットばかりを上げてきましたが、もちろんメリットも多くあります。
環境を変えたい人や、新しい園を作り上げていきたいという意欲のある人には特にオススメです。
保育士として働く以外は考えられない!そう強く思っている保育士さんって多いですよね。
でも、認定こども園なら、自分の力を生かしながら、新しいことに挑戦出来るんです。
1.今までの保育士経験では得られない経験が出来る
保育園という枠の中から大きく飛び出し、幼稚園の教育要素を含んだ仕事になるので、今までと異なる経験ができます。
認定こども園は、まだ始まって数年の新しいものです。
そのため、まだまだ手探り状態の現場が多いのも事実です。
そんな中で、今まで働いてきたバッググラウンドが違う仲間と意見を交わしながら、自分達の園を作り上げていくという経験はとても貴重なものです。
2.早番、夕番、遅番などシフト制で勤務時間が多岐に渡る
認定こども園で働く職員の勤務体系は、シフト制になる場合がほとんどです。
園によって様々ですが、朝7:00~15:30の早番から、10:00~18:00の夕番、11:00~20:00の遅番などがあります。
そのため、早番の日は夕方にショッピングや市役所の用事などの予定を入れられたり、遅番の日の朝はのんびりすることができ、ちょっぴり得をした気分になれます。
自分の予定に合わせて、早番や遅番を交代してもらったりなんてこともできますね。
3.採用されやすい
まだまだ浸透していない認定こども園は、幼稚園教諭免許上と保育士資格の両方が必要だったり、単純に「なんだか大変そう・・・」と悪いイメージばかりを持たれていたりで、積極的に就職希望を出す人が少ないのが実情です。
今後、認定こども園はどんどん増えていく予定ですので、迷っている人は今のうちに気になる園にチャレンジしてみてはいかがですか?
認定こども園も選択肢の一つに
保育士が、保育と教育が一体的に行なわれている認定こども園で働く上でのメリットとデメリットについてまとめましたが、どれも全ての人に当てはまるわけではありません。
自分がどんな働き方をしたいのかよく考えてみてください。
あなたの希望する働き方ができるのが、もしかしたら認定こども園なのかもしれません。