スポンサーリンク
1歳3ヶ月から2歳未満児にみられる特徴
- 一人歩きの開始
- 自由に両手を使うことができる
- 言葉の習得(片言→一語文→二語文)
- 象徴機能の発達により、見立て遊びをする
- 子ども同士や周囲の大人への興味や関心が強くなる
2歳未満児までの発達の流れと特徴
運動機能の発達
1歳を過ぎた頃から、徐々に一人歩行ができるようになり、子どもの生活環境や行動範囲が大きく広がりをみせ、歩行が安定する頃には
- バランス感覚や脚力も身に付く
- 両手を上手く使えるようになる
(つまんだり、転がしたり、引っ張ったり、たたいたり、絵本のページをめくったり、クレヨンをもって描くなどの指先を使う)
このようにやれることが増えるので、活動範囲が広がり、ますます遊びへの好奇心が高まるのが特徴です。
また、食事の際は大人を真似てスプーンやフォークを使って食べようとするなど意欲的な姿が見られます。
言葉の獲得
最初は、言葉で表現できない部分を身ぶりや指さしで伝えながらも、「マンマ」「ワンワン」「ママ」「パパ」などの一語文や、否定を表す「イヤ」「ダメ」などを組み合わせて、2語以上を使って自分の気持ちを伝えようとします。
その際、子どもの表現に対して大人が言葉を添えて返すことによって、一語文が「マンマたべる」「ワンワンすき」などの二語文へと段々変化していくのです。
象徴機能の発達
象徴機能は一般的に1歳から2歳前後に現れます。
象徴機能とは簡単に説明すると「目に見えないものを脳内でイメージし、目の前にないものを頭に思い浮かべる」ことです。
1歳前後からの象徴機能の発達により、見立て遊びが始まり、2歳に近づくにつれて、ますます言葉の獲得が盛んになり、2歳を迎える頃には遊びもどんどん変化が見られるのが特徴です。
(例)
- 1歳前後 「おやつを食べるふりをしたり、ジュースをコップに注ぐふりをする」
- 2歳前後 「ダンボールで電車遊びをしたり、友達やお人形と簡単なごっこ遊びをする」
上記のように、月齢が上がるにつれてイメージの幅が広がり、象徴遊びも変化していきます。
他人との関り
周囲の人への興味や関心が増し、自ら近づいてコミュニケーションを取ろうとする姿が見られるようになります。
今までは、大人との関わりが主でしたが、1歳半ばから子ども同士の関わりも増えていきます。
特に、日常的に関わる機会の多い友達を認識し、仲良く同じ遊びをしたり、追いかけっこをして楽しむ姿が見られるようになります。
その反面、おもちゃを取り合ったり、不満を訴えたりと気持ちをぶつけ合うことも多くなります。
1歳3ヶ月から2歳未満児への保育士の援助方法
少しずつ言葉や運動機能が発達し、自我の芽生えから、自立への第一歩となる大切な時期なので、保育士が一人一人の子どもに対して丁寧に寄り添い保育を行う必要があります。
歩行の開始とともに行動範囲が広くなり、探索活動も活発になるので、危険なものが無いか再度確認し、子どもが安心して遊べる空間をを整備しておくことが大切です。
また、子どもが発する言葉に耳を傾け、一語文には分かりやすい言葉を添えて二語文で返すなどして言葉を増やす手助けを行います。
友達との関わりが増える時期なので、保育士は子ども同士のやり取りを少し離れた所から見守り、上手くいかないときは仲立ちしてお互いの気持ちを簡潔に伝えるように配慮しましょう。
また、見立て遊びが盛んになる時期なので、イメージがふくらむような声掛けをしたり、段ボールやロープなどの道具を準備して遊びを発展させていくのも保育士の援助方法です。
毎日の保育に手遊びやリズム遊びを取り入れ、言葉や動きを楽しむ時間を設けてみるようにしましょう。